Cocco Lifestyle blog

日々の「実験」について書いてます。

イドと笑い

いやー、濃い数日間でした。

 

面白すぎて2,3日で読んでしまいました。

小説は1冊2時間くらいなので、仕事が終わってから2冊読もうと思ったら読めるんですね。

 

 

逆宇宙ハンターズ(1) 魔教の幻影

逆宇宙ハンターズ(1) 魔教の幻影

 

 

逆宇宙ハンターズ(2) 魔霊の剣

逆宇宙ハンターズ(2) 魔霊の剣

 
逆宇宙ハンターズ(3) 黄金鬼の城

逆宇宙ハンターズ(3) 黄金鬼の城

 

 

 

逆宇宙ハンターズ(4) 虚空聖山

逆宇宙ハンターズ(4) 虚空聖山

 
逆宇宙ハンターズ(5) 暗黒の夜明け

逆宇宙ハンターズ(5) 暗黒の夜明け

 

 

著者の朝松健氏はオカルトに造詣が深い方のようで、既存の宗教や西洋の魔術はもちろん、立川流という宗教が歴史上存在したのだ(少なくともそういう言説が実在した)というのが驚きでした。

 

 

小説は立川流をベースにした苦止纏得宗の暗躍を主軸に展開していきます。

私たちが知覚できる宇宙は理性ベースであり、逆宇宙は潜在意識の暗い情動ベースです。

現実の宇宙と逆宇宙の摩擦で生まれたのが地球です。

 

135年に1度、地球に逆宇宙が接近するタイミングがあって、苦止纏得宗はそのタイミングで逆宇宙(黒富士)に乗り込むことによって命脈をつないできましたが、この270年ばかり邪魔が入って上手く行っていません。

 

 

 

逆宇宙が地球に接近すると地球へは昏い情動や妖魔その他が流れ込んでくるということでもあり、それを防ごうとした逆宇宙ハンターズの攻撃や暴発によって地球上の年は壊滅的な打撃を受けます。

 

そして、逆宇宙ハンターズの必至の抵抗にもかかわらず、苦止纏得宗は黒富士へ入ることができ、現実の宇宙と逆宇宙の両方を支配するに至ります。

 

しかし、それは長く続くことはありませんでした。

 

現実の宇宙で、人々の反撃が始まり潰れていきます。

 

 

 

苦止纏得宗が破れるきっかけとなったのが、笑いでした。

 

神は祀られることによって神としての力を得ます。

祀る人の心が離れて行けば力を失います。

 

苦止纏得宗の神の力を削いだものは、苦止纏得宗の残虐非道を徹底的に暴くこと、笑いの力であり、神像を打ち壊すことによって壊滅的な打撃が与えられました。

 

個人的には、

現実の宇宙と逆宇宙、地球の成り立ちが興味深かったです。

フロイト超自我ー自我ーイド(エス)の図式と被るなーと思いました。

 

超自我ー自我ーイド(エス

現実の宇宙ー地球ー逆宇宙

 

という対応です。

 

イドは本能と欲望の世界です。

フロイトが生きた時代は、イドが極限まで抑圧された時代で、抑圧された結果がヒステリー(今でいう解離性障害に近いものだという話も)や神経症を生み出しました。

 

欲求や欲望の抑圧により私たちが生きづらくなるということは現代でもあります。

なので、子ども時代から欲求を出させることは大事ですが、それでもなお、自分の本能的な欲望のみに従って生きることがいいと言えるかというと、私にはとても言えません。

 

 

ひたすら自分の欲望のみを見て生きていくと、他人の欲望や社会生活を阻害します。

 

これは2歳3歳の子どもを見ていたら分かることで、この時期は自分の欲求欲望を果てしなく表明しながら生きる時期で、自分の欲求欲望を出すから自分の実力不足や他者の気持ちが分かるということでもあります。

フロイト流派では、自我が出来上がるのは3~5歳頃という話ですが、自我が出来上がるまでには、欲求欲望を果てしなく表明することによる自分の実情や外界とのぶつかり合いを経験する必要があるということなのではないかという気がします。

 

一方で、欲求要求を際限なく出されることは養育する側のリソースを削ることにつながりますので、その場合の2,3歳児は養育者にとっては脅威以外の何者でもないでしょう。

(そういう恐れが2,3歳児を際限なく抑圧する背景にある場合もありそうな)

 

 

行動半径の限られている2,3歳児ですら脅威になり得るのに、自由に動き回れる大人が自分の本能的な欲望のみによって行動したらどうなるかというと、

これはもう、全く関係のないはずの人たちにも脅威になることは必至でしょう。

 

ということがよく分かる小説だなと思いました。

 

ただし、苦止纏得宗のみが逆宇宙待望者=己の欲望を忠実に実行するが故に他者を地獄に叩き込みディストピアを実現する者であるかというと、そういうわけではなくて、巨勢はわかりやすく逆宇宙待望者ですし、逆宇宙ハンターズも実は逆宇宙待望者であるといえます。なぜならば、逆宇宙ハンターズも苦止纏得宗の企みを阻止するために、地球に壊滅的な打撃を与えているからです。

「苦止纏得宗の欲望を阻止する」というのも、自分の欲望しか見えていないわけで、その時点で逆宇宙待望者であるともいえます。

 

通信社の記者である田外が苦止纏得宗を打ち砕くキーパーソンとなったのは、彼が超自我ー自我ーイド(エス)を発達させた成熟した大人であったということと関係がある気がします。

 

逆宇宙による地球への侵攻(イドによる自我への侵攻と対応)は、同じレベル(果てしなく欲望を充足させる)で闘っていても仕方なくて、違うレベルでの対応が必要であったということですね。

 

田外がキーパーソンとなったもうひとつの理由は、彼が生命力あふれる人物だったという点ではないかと思います。

生命力あふれる笑いはイドの果てしない増殖を食い止める。

そんな気がします。

 

 

上記の観点から、ここ数か月のスピリチュアルビジネスに関する情報を見ると面白いと思いました。

 

最新の動向。

 

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お二方の労作、特にマダムユキさんの書き起こしという膨大な作業に感謝いたします。

これらの記事を読んで、私は旧Happyさん現竹腰紗智さん自身には興味がないんだなーということにも気づきました。

イドの機能と破壊的側面を理解するという点において、旧Happyさん現竹腰紗智さん分析の記事は非常に有益であるなという感じです。