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Cocco Lifestyle blog

日々の「実験」について書いてます

「弱さ」をどう捉えるか

人と話をしていて「弱いな」と感じるときがあります。

 

ひとつは、話をしてもらってきていないんだろうなと推測されるパターンです。

 

話をしてもらっていないというのは、ああしなさいこうしなさいは言われるけれども、あなたはどうしたいの?と聞いてもらっていないということです。

人は、「どうしたいの?」「どっちがいいの?」と聞かれて初めて自分の思っていることが分かる側面があります。

人に言ってもらうことでしか分からない自分の良さもあります。

何かに「失敗」したとき、すべてがダメな訳でもない、自分の人格が悪いわけでもない、ほんの少しの工夫で打開できることがたくさんある。それは自分だけで分かるわけではなくて、人と一緒に分析することで分かってくることもたくさんあります。

 

自分の意志や欲望、良さ、失敗の原因を自分でつきとめることができる人も沢山います。

 

しかし、できない人もたくさんいます。そういう場合、何かあったときに、一瞬止まる。傍から見ていたら、人に聞けばいいのになーって思うんだけど、それができない。なぜならば、人に聞くためのことばが育っていないから。なぜ育たないかというと、周りがその人の話を聞いてきていないから。

何やりたい?●●がしたいの?という風に言ってくれる大人がいたかどうか。いたら、やりたい●●が始まる。ひとりではできないので、誰かが一緒にやってくれたりする。一緒にやってくれたら、できるということが子どもも分かってくるので、できないことは人に「やって」といったり、どうやってやるかを聞いたりするようになる。

しかし、●●がしたいの?と聞かないままで行ったらどうなるか。子どもだけで何かを始めることは至難の業である。始まらないまま大きくなる、聞けないまま大きくなる。そして、大人になっても、人に聞くことばが育たないままになっている。

 

親御さんが、「この子は『やりたい』っていってもすぐに放り出しちゃうんですよ」と話す場合があります。

そして、その方は、子どもが次に何かやりたいと言ったときに、「この前の●●もまだ途中だけど、本当にやるの?」と言う。子どもは「絶対やる!」という。けれども途中で投げ出す。

こういう場合は、前もやらなかったでしょ、と念押しするよりは、どうやったら子どもが最後まで行き着くかを工夫しようとする方がいい気がします。

どうやったら最後まで行き着くかを考えたら、親御さんも、子どものパーソナリティや興味を考えて接しなければならなくなります。

そうすると、これは、すぐに飽きそうだなとか、最後まで行きそうだなというのが分かってくる気がします。その上で、やってみるかやってみないかを話し合いで決める、みたいなことが可能になってくると思います。

これは、実際に知人親子がやっていることです。そこのお子さんは、最後まで行き着くことが多いです。そろそろ思春期なので、親子二人三脚から少しずつ子ども自身の価値判断に移行していくのが、これからの課題だろうと思います。

 

 

もうひとつのパターンは、親子の仲が良すぎて、外の人とコミュニケーションするのが非常に下手な場合。

思春期に親とのバトルを繰り広げたり、距離ができたりするのは、親子にとっては非常に大変な状況だと思います。

しかし、長い目で見たら、親子の建設的なコミュニケーションが減る分、外とのコミュニケーションが増えるわけで、いろんな人に分かってもらったり分かってもらえなかったり、ということが起こります。

分かってもらえない場合には、子どもも表現方法を工夫するわけで、そういう工夫が大人になってからのコミュニケーション能力を支えているのだろうと思います。

 

「弱い」というところから始めてみましたが、「弱い」ことは負の側面ばかりかというとそういう訳ではありません。

私たちの人生には、建設的に生きられる状況もあれば、非常にシビアな状況もあります。

非常にシビアな状況では、弱さすら表に出すことができません。

研修で虐待関係のケアをしている方の話を聞いたことがあります。

いわゆる虐待という子どもの発達にとって重大な影響を与える環境下では、子どもは低身長、低体重などの見た目でも分かりやすい部分で発達に影響が出てきます。

子どもの発達に影響が出てくるのは、そのほかには、精神面です。これも今はすでに一般的に流布している現象でしょう。

それ以外に、恒常性や免疫についても影響が出ます。体温調節や心拍などが不安定になったりするそうです。

 

恒常性や免疫、精神面に影響が出てくると、体調を崩しやすくなります。

しかし、本当にシビアな状況では、体調を崩すことすらできないのだそうです。

子どもが保護されて、しばらく経ったときに、体調を崩す時期が来ることが多いそうです。

この環境は安全である、と確信が持てたら、体調を崩すことができる、そういうことみたいです。

 

これは大人でも同じで、ネット上での又聞きですが、漫画家の西原理恵子さんが、「貯金が100万円になったときに、これで風邪が引ける」と思ったそうです。

多くの人が共感したエピソードとして紹介されていたと思います。

 

「弱さ」というのは、もしかしたら、本人にとっては見たくないものかもしれませんし、周囲にも影響を及ぼすことなのかもしれません。

しかし、弱さを見せられる場所があるというのは、最悪の状況ではないってことですね。

分かりやすい弱さでなくても、緩める場所があるとか。

 

個人的には、弱さを見せられる場所が一箇所ではなくて、複数あるといいのかなと思います。

一箇所に集中すると、相手が潰れてしまう可能性があるので、お互いの関係を思ったら、いくつかの関係(仕事でも趣味でも地域でも)があって、その中で緩めたり弱いところを見せたりすることができるといいんだと思います。